円滑な施工確保へ実効施策/強靱化投資 着実に執行/国交省

 「防災・減災、国土強靱化のための3カ年緊急対策」の初弾となる対策経費を盛り込んだ、2018年度第2次補正予算が成立したことを受けて、国土交通省は今後の事業執行に万全を期す。補正予算を含む強靱化投資の円滑かつ着実な執行へ、複数の施策を用意。“推進パッケージ”として展開することで、円滑な施工の確保に取り組んでいく方針だ。 8日の閣議後の会見で石井啓一国交相は、『防災・減災、国土強靱化のための緊急対策』の推進を念頭に「18年度第2次補正予算で措置された公共事業予算の早期の執行と円滑な施工の確保が重要になる」と強調。「(補正予算の円滑な執行を目的に)発注における万全の対策を講じていく」と力を込めた。
 今後の関連事業の推進を目的に「地域の実情を注視しながら、需給がひっ迫している電源設備工や高力ボルトなど、一部の工種・資材における見積もりを活用した予定価格の設定や、余裕期間制度の活用の原則化など(建設企業の施工体制の確保に向けた)より一層の対応を図っていく」と述べた。
 パッケージとして展開する対策の目玉になりそうなのが、需給がひっ迫している一部の工種・資材、あるいは過去に不調・不落になった工事と同種・類似の工事などを対象に当初の発注から“見積もり”を活用する取り組みだ。
 一般的に不調が発生した場合などに、参加者からの見積もりを活用して再積算(再公告)するという対応をとってきたが、河川維持工(伐木除根工)や山奥で施工する砂防工など、あらかじめ不調・不落への懸念が見込まれる一部の工種に限定して、当初の発注から見積もりを活用。現場の実態を反映した適正な予定価格の設定に力を入れることで、不人気工事での不調の発生を防ぐ。
 一方、第2次補正予算だけでなく、19年度の当初予算に設定したゼロ国債の工事なども念頭に活用していくのが「余裕期間制度」だ。
 これまで「積極的に活用する」という方針を示してきたが、その活用を原則化。設定できる余裕期間の上限を、従来の「本体工期の30%かつ4カ月を超えない範囲」から「40%かつ5カ月を超えない範囲」に緩和して、より効果的な活用を打ち出す。
 余裕期間を組み込んでいくことで、働き方改革の推進を支える適正な工期設定や、限りある技術人材の効率的な活用などに取り組む。建設企業にとっては監理技術者など専任人材の効率的な配置に役立つことになりそうだ。

■余裕期間
 契約日から工事着手までの期間。契約期間内ではあるが、実質的に“工期外”であるため、監理技術者などの専任人材の配置が不要になる。それぞれの契約ごとに工期の40%かつ5カ月を超えない範囲で設定する。「余裕期間」内に完了する別の工事の監理技術者を配置予定技術者とすることができるため、限りある技術人材の有効活用など、使い方によっては受注する建設企業に有利に働く。

Source: 建設通信新聞
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