改正建設業法/工期適正化へ方向性/具体的イメージ、運用を例示/国交省

 国土交通省は、ことしの通常国会で成立した改正建設業法で規定した工期の適正化に関連する制度の方向性を提示した。新たに盛り込んだ「著しく短い工期による請負契約の禁止」などについて、今後、政省令で定める事項の具体的なイメージや運用を例示。2020年秋の建設業法の施行までに整備する各項目を整理した。 工期に関する基準については、中央建設業審議会(中建審)の下にワーキンググループを設置し、基準の作成に向けた専門的な検討を開始する。検討内容をまとめ、20年秋の建設業法の施行後に、中建審が工期に関する基準について勧告する。並行して国交省は、注文者が契約締結までに建設業者に通知する必要がある「工期に影響を及ぼす事項」についての検討を進める。同法の施行時期をめどに省令で規定する。
 中建審で検討する工期に関する基準については、定量的なものでなく、工期を設定する際に考慮すべき事項を盛り込む。例えば、全工期に共通する事項として、多雪や寒冷、多雨、強風などの自然的要因や、週休2日、祝日、年末年始、夏季休暇などの不稼働日を想定する。準備、施工、後片付けなど各工程で考慮すべき事項もそれぞれ規定する。設計変更については、工期の変更が認められないケースが多いことから重点的に確認する方針だ。
 著しく短い工期の判断基準は、工事の内容や工法、投入する人材や資材の量などに影響され、一律に判断することが困難なことから、許可行政庁が工事ごとに個別に判定する。判定は、休日や不稼働日など中建審が作成した工期に関する基準で示した事項が考慮されているかの確認、過去の同種類工事の実績との比較、建設業者が提出した工期の見積内容の精査を基に行うことになる。
 著しく短い工期の禁止に違反した場合の措置として、発注者に対しては、国交相などが勧告を行うことができる。必要に応じて報告または資料の提出を求めることも可能とし、勧告に応じない場合はその旨を公表する。
 違反者が建設業者である場合は、現行の建設業法に基づく勧告や指示処分の対象となる。また、公共工事の元請業者が下請業者と著しく短い工期で下請契約を締結していると疑われる場合は、工事発注者が許可行政庁にその旨を通知することも定められている。
 工期に影響を及ぼす事項としては、支持地盤深度や地下水位、地下埋設物、土壌汚染などの地中の状況、近隣対応、騒音振動、日照阻害などの周辺環境、設計図書に起因する調整、資材の調達を例示。注文者があらかじめ知っている情報を建設業者に提供することにより、手戻りを防止し、働き方改革の取り組みを促進する。

Source: 建設通信新聞
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