労災保険特別加入は8割/厚労省の一人親方働き方調査

【安全費契約 4割書面なし】
 厚生労働省は、建設業の一人親方を対象として、2018年度に実施した働き方の実態に関するアンケートの結果をまとめた。労災保険の特別加入制度に加入しているまたは加入予定は8割を占めた。厚労省は「高い水準」とみている。一方、元請けに安全経費の見積もりを提示したことがない人は2割いた。「安全経費があることを知らない」との意見もあり、周知が十分ではない状況が浮かび上がった。 8日に開いた労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会に示した。調査は、「建設工事従事者の安全および健康の確保の推進に関する法律」(建設職人基本法)の基本計画に基づき、一人親方に対する特別加入制度への加入の積極的な促進や、業務の特殊性、作業の実態を踏まえた安全衛生に関する知識習得の支援に役立てる目的で実施した。
 日本建設業連合会、全国中小建設業協会、全国建設労働組合総連合、建設産業専門団体連合会の4団体を経由して25万7000部を配布し、18年12月末までに調査票を回収した4万2384件を分析した。
 特別加入制度に加入しているまたは加入予定と回答した者のうち、選択している給付基礎日額は5000円が3割で最も多く、6000円と4000円が各1割だった。特別加入制度に「加入していない」のは1割。その理由は、「保険料を負担したくない」「民間保険に加入済み」「特別加入制度を知らなかった」がそれぞれ2割を占めた。
 仕事の受注方法は、「主に特定の元請けから出来高払いの仕事のみを請け負う」が4割、「特定の元請けから出来高払いの仕事を請け負う以外に、発注者から直接仕事を請け負うことがある」と「主に特定の元請けから材工込みの仕事のみを請け負う」が各2割だった。
 災害防止のための取り組みは、5割で業界団体または特別加入団体が実施する講習を受けている。安全衛生の無料講習会で学んでみたいことは、「KYやリスクアセスメントなどの実務に役立つ取り組み」と「高所作業時における安全衛生法令の適用など法令に関すること」がそれぞれ3割を占めた。不安全な現場や作業方法を見かけた時は、5割が自分から改善の提案や注意をしている。
 元請けまたは注文者との安全経費に関する契約は、4割が「書面で契約しないことが多い」。契約の中で認めてもらっているのは2割だった。
 一方、安全経費の見積もりを提示して元請けに断られたことがあるのは2.9%で、わずかながらもいた。
 断られたものとして、高所作業車や資材、安全講習の費用、保護具などが具体的に挙がった。

Source: 建設通信新聞
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