床版取替/乾式水平切断工法を開発/大林組、横河ブリッジ、コンクリートコーリング

【交通規制期間 65%に短縮】
 大林組と横河ブリッジ、コンクリートコーリング(大阪市、藤尾浩太社長)は、鋼橋の床版取替工事における床版ハンチ部の乾式水平切断工法「サブマリンスライサー」を開発した。道路橋リニューアル工事における交通規制期間を従来工法の65%程度にまで短縮できる。
 国内の道路橋は、半数が今後10年間で建設から50年が経過するなど、リニューアルが急務となっている。高速道路などの道路橋の床版取替工事では上下線の片方を通行止めにし、残りの路線を1車線の対面通行にして車両を通行させる。ただ、交通規制で渋滞が発生するため、規制期間が短縮できる工法の開発が求められている。新設の床版設置工事では、プレキャスト(PCa)部材の導入などの工期短縮技術の開発が進んできたものの、既存床版の撤去期間短縮では有効な工法は少ない。
 橋桁と床版がスタッドなどの「ズレ止め」で接合されている合成桁の床版撤去工事では、桁の両側の床版を鉛直に切断して撤去後、桁上に残った床版コンクリートをウォータージェットなどで撤去し、最後に残ったズレ止めを切断する流れが一般的となっている。ただ、施工ステップが多く、作業に時間がかかっているほか、ウォータージェットも、切断時に使う大量の水の処理や騒音が課題となっている。桁両側の切断と同時に床版が落下しないよう床版をクレーンで吊っておく必要もあるが、切断時に床版が揺動する可能性があるため、作業時の安全性確保も必要になる。
 サブマリンスライサーは、乾式水平切断装置を床版の下に取り付け、ハンチ部(梁の接合部などで断面が広がっている個所)をズレ止めと一緒に切断して桁と床版を切り離すことで施工ステップを大幅に削減する。切断用ワイヤーを装置の上端に配置しており、床版から1cm下を切断できるため、ハンチ高さが低い床版にも対応可能となっている。乾式のワイヤーソーのため、切断時に水を使わず、排水が発生しない上、切断時の騒音が従来工法より小さい。床版を桁上に載せたままの状態で切断するため、床版をクレーンで吊る必要がなく、安定した状態で作業でき、安全性が向上する。

Source: 建設通信新聞
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