鹿島、ケー・エフ・シー/ロックボルト引抜き試験機/撤去まで3分に短縮

 鹿島とケー・エフ・シー(大阪市、高田俊太社長)は、軽量化・コンパクト化、電動化、デジタル化を実現したロックボルト引抜き試験機を開発した。試験機設置から試験、写真撮影、撤去までにかかる時間を従来の平均約8分から約3分に短縮できる。「宮古盛岡横断道路新区界トンネル工事」(岩手県)で実証試験し、有用性を確認したほか、「日下川新規放水路工事」(高知県)と「博士トンネル(会津美里町工区)工事」(福島県)でも実適用を始めた。
 山岳トンネル工事では、掘削にあわせて周辺の地山に一定間隔でロックボルトを打設して地山を安定させる。品質管理のため、ロックボルトの引抜き試験を実施し、ロックボルトの変位量の測定、定着度合いを確認する。国土交通省の管理基準では、トンネル長さ50mに1回の頻度で実施することとされており、1回当たりトンネル側壁や天端など3カ所を対象に実施する。
 試験では、打設したロックボルトに引抜き用の試験機を取り付け、油圧ポンプで段階的に荷重をかける。従来の試験機は部品数が多く、総重量も30㎞と重いため運搬や高所作業車上での組み立てに多大な労力が必要になる。試験時も、1人が手動油圧ポンプでロックボルトに荷重をかけながら、もう1人が変位量を読み取って記録するため、安全性や生産性が課題だった。
 新型試験機は、総重量を13㎞にまで軽量化したことで運搬や設置・撤去の作業負担を大幅に軽減できる。複数パーツを一体化したため煩雑な組立作業も不要なほか、試験荷重を与える油圧ポンプを電動化して人力作業が不要になった。
 デジタル処理した計測値は、無線通信でタブレット端末に自動的に記録されるため、記入間違いを防げる。計測データはタブレット端末で変位履歴をグラフ表示し、試験後には専用アプリで管理帳票も作成できる。

Source: 建設通信新聞
鹿島、ケー・エフ・シー/ロックボルト引抜き試験機/撤去まで3分に短縮