東京都/KK線のあり方検討着手/ポスト五輪のまちづくり

 東京都は、首都高速道路・日本橋区間の地下化に伴い、交通機能上の役割に変化が生じる東京高速道路(KK線)について既存施設の有効活用策の検討を開始した。10日に都庁第1庁舎で初会合を開いた「東京高速道路(KK線)の既存施設のあり方検討会」では、銀座地区を囲むように位置する同線の今後の既存施設の活用策を、沿線で進むまちづくりの計画なども踏まえつつ検討する。全5回の会合を予定しており、第4回で中間案を取りまとめる。 KK線は京橋および蓬莱橋で首都高都心環状線と接続する約2.0㎞の高速道路。途中、西銀座で首都高八重洲線と接続して環状線と東西に連絡するなど、都市高速道路網の一環として重要な役割を担っている。
 首都高をめぐっては、日本橋の地下化にあわせた渋滞対策として実施する江戸橋JCTの環状線のランプ撤去により、大型車の最短のアクセスルートが失われることになる。このため、八重洲線と都心環状線をつなぐ同線では、大型車が通行できるような機能確保の方策を検討する必要がある。
 検討は、国交省や都、東京高速道路会社などで構成する「首都高都心環状線の交通機能確保に関する検討会」が進めている。これまでに、既存線の構造強化と西銀座~京橋間の地下に新たに別線を整備する2案に絞り込んだ。
 既存線の構造を強化して大型車の通行を確保する場合は、西銀座付近のカーブ部の接続が困難となるなどの課題がある。八重洲線との接続は確保するものの、西銀座~京橋間の約500mが途絶し、京橋方面への接続が失われる。
 一方、地下に別線を整備する場合は、八重洲線の既存トンネルと新たに整備するトンネルが干渉し合うため、西銀座付近で接続するKK線との接続が途切れることになり、八重洲線と環状線との連絡という同線が果たしてきた大きな役割の1つが失われることになる。
 KK線は、道路建設費と運営費を高架下に入居するビルの賃貸収益で回収し、通行料無料の自動車専用道路としている。高架を撤去することになれば、入居テナントに直接影響を与えることになる。高架を残す場合にも、これまでどおりの交通機能を確保するのかは不透明だ。
 初会合では、都都市整備部の吉野敏郎まちづくり推進担当部長が「都心1等地の貴重な都有地にある既存施設を有効活用し、まちの発展に貢献できるよう協力してほしい」と語り、座長に選任された出口敦東大教授は「ポスト五輪のまちづくりを考える重要な会議だ」と意義に理解を示した。

Source: 建設通信新聞
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